「教室長の仕事内容」はきつい?年収と実態を解説

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教育転職ドットコム 田中

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代表取締役

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教員の道を志すもまずはビジネス経験を積もうとコンサルティングファームに入社の後、リクルートに転職。人事採用領域と教育領域で12年間、法人営業および営業責任者として従事し、年間最優秀マネジャーとして表彰。退職後、海外教育ベンチャーの取締役などを経て株式会社コトブックを創業。大手学習塾や私立大学など教育系企業のコンサルティングなど教育領域に関する知見を活かし、教育領域の転職支援を行う傍ら、京都精華大学キャリア科目の非常勤講師も務める。

転職やキャリアアップなどで、塾の教室長の仕事内容が気になっている方にぜひ読んでいただきたい記事です。

教室長は、教育者でありながら「一店舗の経営責任者」という非常にやりがいのある仕事です。

しかし、その役割の大きさゆえに、「つらさ」や「激務」に対する不安や懸念を抱えているかもしれません。

この記事では、教室長が日々行っている仕事のリアルな実態を、具体的なタイムスケジュールとともに解説します。そして、求められる適性や、気になる年収・キャリアパスまでを包み隠さずご紹介します。

この記事を読んで不安を解消し、自分に合うキャリアを見つけましょう。

この記事の目次

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教育業界専門の
キャリアアドバイザーが担当

教室長の仕事内容とは?業務の全体像

教室長の仕事内容とは

「教室長」は、教室全体の「経営責任者」の役割を担います。

業務の範囲は広範囲に及びますが、主に以下の3つに分類されます。

① 校舎運営・管理

教室という組織を維持し、利益を生み出すための「経営」に関わる業務です。

業務分野具体的な活動内容求められる役割
数値・目標管理         月次・季節講習の売上目標(ノルマ)管理、経費管理、入会率・退会率などの重要指標(KPI)分析。教室の経営責任を担い、目標達成に向けた戦略を立てる。
危機管理・環境整備施設・設備の管理、災害時やトラブル発生時の緊急対応、教室の清潔・安全な環境維持。生徒・講師が安心して学べる安全な場所を提供する。
本部との連携会社の教育方針や経営戦略の共有、予算申請、各種報告業務。教室の状況を正確に伝え、組織全体の方針に従い運営する。

② 生徒・保護者対応

生徒の学習成果を最大化し、保護者との信頼関係を築くための「顧客対応」業務です。

対応業務具体的な内容目的・ポイント
定期面談
(三者面談)   
成績報告、学習プラン・講習提案、進路相談など目標達成に向けた道筋(ロードマップ)を明確化し、保護者と戦略を共有する。
日々のケア家庭学習や生活面の悩み相談、電話連絡など保護者の不安を取り除き、信頼関係を構築する。
トラブル対応成績不振や講師相性、システムへの問い合わせ、クレーム対応など責任者として迅速かつ誠実に対応し、問題を根本的に解決する。

③ 講師の育成

質の高い教育サービスを提供し続けるための「人材マネジメント」業務です。

業務分野具体的な活動内容教室長に求められる能力
採用・シフト管理     アルバイト講師の面接・採用、生徒の受講コマと講師の空き時間を組み合わせるシフト作成。限られたリソース(講師の時間)を最大限に活用し、教室の目標達成に必要な人材を的確に見抜く力。
教育・研修授業の進め方、生徒への接し方、塾の指導方針に関するOJTや研修の実施。教室全体の授業品質を担保するための指導力と育成力。
評価・面談講師の勤務評価、モチベーション管理、規律に関する指導やフィードバック。アルバイト講師一人ひとりのモチベーションを高め、プロとしての自覚と責任感を持たせるマネジメント力。

授業は担当する?個別指導/集団指導による違い

教室長は基本的にはマネージャー職ですが、授業を担当するかどうかは塾の形態や規模によって大きく異なります。

塾の形態授業担当の有無業務の重点
個別指導塾担当しないことが多い(または週に数コマ程度)。講師のマネジメントシフト管理、保護者対応、入会面談が中心。
集団指導塾担当することがある(特に小規模校)。自身が教務の柱となり、授業をしながらマネジメントを行う。
大手企業の校舎  ほぼ担当しない。管理業務や売上目標達成に特化する傾向が強い。

あなたが重視したい業務(マネジメントか、教務か)によって、選ぶべき塾の形態が変わってきます。

教室長のリアルな1日と生活リズム

塾業界全体に共通して言えることですが教室長の仕事には生活リズムが一般的な会社員とは大きく異なるという特徴があります。

教室長は、生徒が学校を終えて塾に来る夕方以降が最も忙しい時間帯になります。そのため、朝から夕方まで働く一般企業とは違い、出勤時間が遅く、夜まで働くスケジュールになることが多いです。

タイムスケジュール例

時間帯業務内容        備考
13:00〜15:00  事務作業・準備メールチェック、講師のシフト調整、カリキュラム準備、数値分析、本部との打ち合わせなど。
15:00〜17:00講師の研修・採用面接主に大学生アルバイトの採用面接や、新人研修を実施。
17:00〜18:00夕食・休憩授業が本格化する前の準備時間。
18:00〜22:00教室運営ピーク勤務を終えた保護者との定期面談や入会面談を実施。授業見回り、生徒対応、講師からの質問対応、保護者からの電話対応など。
22:00〜23:00締めの業務講師の退勤確認、売上や報告書の作成、翌日の準備。
23:00退勤終業時間や残業時間は会社や繁忙期によって大きく異なります。

繁忙期の働き方

教室長が最も「きつい」と感じやすいのが繁忙期です。

項目詳細教室長への影響
繁忙期(時期)     季節講習期間(夏期、冬期、春期)および受験直前、入試シーズン前。業務量が大幅に増加し、生活リズムがタイトになりやすい。
業務負荷・季節講習の提案
・契約業務(売上ノルマ)が加わり、日中の事務作業時間も営業活動に充てられる。
・講習期間中は稼働時間が増加する傾向がある。
・1日におおよそ3時間ほど残業時間が増えるケースが多い。
「教育」だけでなく「売上」への責任が最も重くなる時期。
重要性(ポイント)繁忙期に設定された目標を達成することが、人事評価や昇進・昇給に直結する。成果主義の塾では、キャリアアップの勝負どころとなる。

「教室長はつらい」は本当?大変さとやりがい

教室運営は「教育者」としての感動と、「経営者」としての厳しさが混在する仕事です。

ここでは、教室長の「大変な点」と「それを上回るやりがい」のリアルをお伝えします。

教室長の大変な点

大変な点(きつさ)具体的な内容と原因求められる資質
① 営業ノルマの重責       生徒募集や季節講習の売上目標達成の責任を負うため、「教育」と「ビジネス」の板挟みになりやすい。結果にコミットするタフさと、数字を追うビジネス感覚。
② 講師管理の複雑さモチベーションの異なる大学生アルバイトのマネジメントや、急な欠勤時の代替講師確保など、人にまつわるトラブルが多い。高い調整力と、非常時の危機対応能力。
③ 長時間労働の可能性生徒の登校時間外がピークとなるため、夜型勤務となりがち。業務範囲が広いため、マネジメントスキル次第で残業が増えやすい。効率的な時間管理能力と、業務を任せる権限委譲のスキル。
④ シビアなクレーム対応高額な費用や子どもの進路に関わるため、保護者からのクレームがシビアになりやすい。感情的にならず冷静に対応する精神的なタフさ。

それを上回るやりがい

上記のように、大変な点も多い仕事ではありますが、それ以上にやりがいを感じられる場面が多いのが、教室長という仕事の大きな魅力です。

やりがい(魅力)           具体的な内容教室長としてのメリット
経営者としての裁量と成長運営戦略や生徒募集の企画・采配を自分の判断で実行しやすい。授業のみ担当する講師にはない、「事業を動かしている」という達成感と、実践的な経営スキルが得られる。
講師や生徒の成長を間近で実感学生アルバイトの講師をプロとして育成し、生徒の成績アップや合格、進路決定をサポートできる。人の成長に貢献する喜びと、教育者として最も大きな感動を味わえる。
給与・評価への直結多くの塾が実力主義のため、成果を出せば昇給・昇格が明確かつ迅速に実現する。頑張りが年収アップに直結し、キャリアアップ志向の強い方のモチベーションになる。

「つらさ」は職場環境(企業)で大きく変わる

教室長が「激務だ」と感じる原因は、業務内容そのものよりも、会社の体制や経営方針に起因するケースが非常に多く見られます。

項目つらくなりやすい環境(注意点)         働きやすい環境(ホワイト企業の特徴)
ノルマ・目標    売上ノルマが非現実的に高く、達成が極めて困難。売上だけでなく、生徒の継続率や満足度も評価指標にしている。また、本部が集客をサポートしており、各教室がポスティングなどの集客施策に過度に依存しなくてよい体制が整っている。
人材・体制講師の採用や教育体制が未整備で、教室長の業務負担が極端に大きい。本部がしっかりと講師の採用をサポートしている。
運営・管理本部からの指示が細かすぎる、または方針がブレやすい。過度な残業を避けるため、ITツールを導入し事務作業を効率化している。

「きつさ」を最小限に抑えるためには、企業選びが最も重要です。

自身の価値観に合う社風や体制の会社を見つけることが、教室長として長く活躍する鍵となります。

あなたの適性は?教室長に「向いてる人」の特徴

教室長に求められるのは、教育に対する情熱はもちろんのこと、現場のプレイヤーから一段高い視点へと切り替えた「マネジメント能力」です。

あなたの適性を客観的にチェックしましょう。

求められる3つのスキル

スキル名求められる理由活かせる経験
マネジメント力講師の採用・育成、モチベーション管理、シフト管理など組織を統括する能力。チームリーダー、店長、社員教育の経験。
傾聴力(対人折衝力)      保護者の潜在的な不安やニーズを引き出し、トラブルを未然に防ぎ、信頼関係を築く能力。販売、サービス業、カウンセリング経験。
課題解決力(コミット力)売上目標など最終的な「結果」に対し、現状分析から具体的な改善策を実行し続ける粘り強さ。営業職、コンサルティング、目標達成経験。

講師・教員経験は必須?未経験から活躍できる求人の特徴

結論から言うと、講師や教員経験は必須ではありません

教室長は授業をしないことが多いため、教務経験よりも「人・組織・数字」を動かすビジネススキルが重要視されます。実際に、元営業職や販売職でトップの成績を収める教室長も多く存在します。

【未経験から活躍できる求人の特徴】

項目具体的な特徴未経験者にとってのメリット
研修制度が充実       入社後の研修で、最低限必要な教務知識(進路情報など)を体系的に学べる体制がある。知識面での不安を解消し、スムーズに業務をスタートできる。
マニュアルが整備面談、クレーム対応、入会面談(クロージング)などの営業プロセスが標準化されている。経験や感覚に頼らず、再現性のある方法で成果を出すことができる。
本部サポートが手厚い集客施策や講師の採用代行、難しいクレーム対応を本部が引き継ぐサポート体制がある。教室長の業務負担が軽減され、コア業務(マネジメント)に集中できる。

気になる年収とキャリアパス

教室長の給与水準は、所属する企業の規模や個人の成果を反映する評価システムによって幅がありますが、一般的には教室長としての役職がつく前の時よりも着実な年収アップが見込めます。

業界の平均年収と給与レンジ

役職年収目安役割
教室長候補350万~450万円OJTを受けながら副教室長として勤務。
教室長・校舎長450万~650万円1教室の運営責任者。成果に応じて給与が変動しやすい。
エリアマネージャー600万~800万円複数教室(5~10校)を統括・指導する上級管理職。

多くの塾が実力主義のため、成果を出せば入社数年でエリアマネージャーに昇格し、年収が大幅にアップするケースも珍しくありません。

教室長経験後のキャリア

教室長経験で培われる「教育」と「経営」の複合的なスキルは、教育業界内だけでなく、様々な分野で通用する強力な武器となります。

キャリアパス具体的な内容教室長経験で活かせるスキル      
業界内キャリアアップエリアマネージャー、ブロック長、本部での事業開発や人事部門への異動・昇進。多店舗統括能力、組織運営、現場の課題解決力。
教育業界内への転職      成長中の教育系企業(Edtechなど)に転職し、培った組織運営力を活かし幹部候補として活躍。事業推進力、少数精鋭チームでのマネジメント経験。
異業界への転職教室長として身につけたマネジメントスキルや、売り上げ増加の実績などを活かし、異業界のマネジメント職や店舗運営職へ転職。数値管理能力、マネジメント力、営業力。
独立・起業教室運営で学んだ財務・人材マネジメントの経験を活かし、自ら学習塾や教育サービスを開業。実店舗の経営ノウハウ、集客戦略、顧客対応力。

まとめ:不安を解消し、自分に合う教室長職を見つけよう

教室長は、生徒の成長と事業の成功、その両方に深く関われる市場価値の高いポジションです。

「きつい」と感じる側面があるのは事実ですが、それは「経営責任」を負うことの裏返しであり、その分、やりがいと給与で報われます。

あなたの抱える「激務や適性への不安」を解消し、キャリアアップを実現するためには、あなたのスキルと働く価値観に合った企業を選ぶことが何よりも重要です。

  • 「自分のマネジメントスキルが通用するか客観的に知りたい」
  • 「ワークライフバランスを重視できるホワイト企業を探したい」

こうした具体的な悩みは、一人で情報収集するよりも、教育業界の内部事情に詳しい専門のアドバイザーに相談するのが最も確実です。

無料のオンライン面談を通して、あなたの適性診断から求人紹介、面接対策まで、次のステップを強力にサポートしてくれるはずです。

この記事の監修者

教育転職ドットコム 田中

教育転職ドットコム 田中

代表取締役

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教員の道を志すもまずはビジネス経験を積もうとコンサルティングファームに入社の後、リクルートに転職。人事採用領域と教育領域で12年間、法人営業および営業責任者として従事し、年間最優秀マネジャーとして表彰。退職後、海外教育ベンチャーの取締役などを経て株式会社コトブックを創業。大手学習塾や私立大学など教育系企業のコンサルティングなど教育領域に関する知見を活かし、教育領域の転職支援を行う傍ら、京都精華大学キャリア科目の非常勤講師も務める。

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