塾講師のボーナスはいくら?業態別の平均額と支給基準

塾講師のボーナスはいくら?-業態別の平均額と支給基準

この記事の監修者

教育転職ドットコム 田中

教育転職ドットコム 田中

代表取締役

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教員の道を志すもまずはビジネス経験を積もうとコンサルティングファームに入社の後、リクルートに転職。人事採用領域と教育領域で12年間、法人営業および営業責任者として従事し、年間最優秀マネジャーとして表彰。退職後、海外教育ベンチャーの取締役などを経て株式会社コトブックを創業。大手学習塾や私立大学など教育系企業のコンサルティングなど教育領域に関する知見を活かし、教育領域の転職支援を行う傍ら、京都精華大学キャリア科目の非常勤講師も務める。

この記事の目次

こんなお悩みありませんか?

  • 今の評価やボーナス額に納得できず、将来に不安を感じている
  • 自分の適性や市場価値を客観的に知り、キャリアを見直したい
  • 「辞めたい」と思っているが、次の働き方がわからず悩んでいる

教育業界専門の
キャリアアドバイザーが担当

「給与が安い」の誤解を解き、安定収入を得る

「塾講師はやりがいはあるけれど、給料が安くて生活が不安定……」

「ネットで検索すると『やめとけ』という言葉ばかりが出てきて不安になる」

教育業界、特に塾業界に対して、このようなネガティブなイメージを持っている方は少なくありません。しかし、「塾講師=稼げない」というのは、業界全体で見れば大きな誤解です。

どのような仕組みで収入が決まるのか、その実態を正しく理解することから始めましょう。

塾講師(正社員)のボーナスの相場と平均額

まずは、最も気になる「金額」の全体像から見ていきましょう。業界全体の相場観を知っておくことが、自分の立ち位置を把握する第一歩です。

業界全体の平均支給額と相場

塾講師を含む「教育・学習支援業」の賞与水準は、他産業と比べてどうなっているのでしょうか。厚生労働省のデータを見てみましょう。

【産業別・年間賞与その他特別給与額(平均)企業規模計10人以上】

産業分類年間賞与額(平均)
全産業平均約 90万円
教育・学習支援業約 120万円
宿泊業・飲食サービス業約 30万円
医療・福祉約70万円

出典: 厚生労働省「令和5年賃金構造基本統計調査

「教育・学習支援業」の賞与平均は約120万円と、全産業平均(約90万円)を上回っています。 しかし、この統計には大学教授や公立学校教員なども含まれており、民間経営の学習塾単体で見ると、平均値はこれより下がると考えられます。

ボーナスは年収の何割を占めるか

ボーナスは年収の15%から20%程度を占めるのが一般的です。ただし、企業の方針によりボーナスの位置づけは大きく二分されます。

  1. 月給安定型(月給重視型):
    • ボーナスの比率は低いものの、月々の手取りが安定しているのが特徴です。
  2. 成果連動型(賞与重視型):
    • 月給は控えめですが、業績や個人の評価に応じてボーナスが大きく変動・増加する可能性があります。

生活の安定を重視するなら、リスク管理の観点から、ボーナス比率が高すぎない企業(すなわち月給が高めに設定されている企業)を選ぶのが賢明です。一方、成果連動型は、自身の頑張りが賞与に反映されるため、高いモチベーション維持に繋がるという側面があります。

支給回数と勤続年数による変動

多くの学習塾では、ボーナスは年に2回支給されるのが一般的です。

以下は年齢ごとの賞与の推移です。

賞与額は年齢に応じて上昇する傾向にありますが、昇給の大きな分かれ目となるのは、年齢だけでなく「役職に就けるかどうか」です。

参照:e-stat 令和5年賃金構造基本統計調査

業績連動型と固定支給型の違い

求人票を見る際は、賞与の「決まり方」にも注目してください。

  1. 固定支給型(基本給連動):
    • 「基本給の○ヶ月分」と規定されているタイプ。事前にいくらもらえるのかが見込め、生活設計が立てやすいのがメリットです。
  2. 業績連動型(利益配分):
    • 所属する校舎や会社全体の利益に応じて変動するタイプ。成果次第で青天井ですが、不安定なところがあります。

業態別・評価基準に見るボーナスの違い

一口に「塾」といっても、ビジネスモデルによって利益構造が全く異なります。つまり、「どこで働くか」によってボーナスの原資が決まってしまうのです。

業態別・評価基準に見るボーナスの違い

集団塾のボーナスが高水準・成果連動な理由

集団指導塾は、一般的に個別指導塾よりもボーナス水準が高い傾向にあります。これは主に以下の2点に起因しています。

  • 利益率の高さ:
    講師一人が20人以上の生徒を担当できるため、人件費率が低く抑えられます。その結果、会社に残る利益(ボーナスの原資)が大きくなりやすい構造です。
  • 専門性への対価:
    集団授業では「話術」や「教科指導力」といった高いスキルが求められるため、講師の給与設定自体が高めに設定される傾向にあります

教室長と一般講師の賞与額の違い

教室長と一般講師で賞与を与えられる基準が変わってきます。 キャリアアップによって、受け取るボーナスは大きく変わります。

一般講師の段階では、「頑張り」といった定性評価も加味されますが、教室長になると、売上や利益、生徒数といった「数字」を基にした定量評価の比重が圧倒的に高くなります。

数字に直結するため、成績次第でボーナスの変動が激しくなる傾向があります。努力が直接評価額に反映されるやりがいがある一方で、一般講師時代と比べて安定性は低くなる可能性があります。

賞与査定に使われやすい3つの評価項目

現場では、具体的にどのような基準で査定が行われているのでしょうか。多くの学習塾で共通して重視されることが多い、3つの代表的な指標をご紹介します。

  1. 季節講習の売上実績:
    • 夏期・冬期講習において、既存生徒へどれだけ最適な受講プラン(コマ数)を提案・提供できたか。
  2. 生徒数の推移・維持:
    • 新規入会者の獲得数に加え、「退会者を出さない(継続率)」という点も重要な評価ポイントとなる傾向にあります。
  3. 校舎・組織への貢献度:
    • 数値化しにくい部分として、教材作成、後輩指導、保護者対応の質といった、現場の運営基盤を支える取り組みが評価されます。

志向別で選ぶ!評価が公正で高待遇な企業の事例

「とにかく稼ぎたい」のか、「安心して長く働きたい」のか。自分の価値観に合った企業を選ばなければ、いくらボーナスが高くても幸福度は上がりません。

安定志向向け:固定額と評価の透明性を両立

「来月の給料が読めないのは怖い」という方には、以下の企業がおすすめです。

  • 特徴: 「賞与 年2回(昨年実績3.5ヶ月分)」など、求人票に賞与の基準が明記されている。
  • 評価制度: 全社員に評価シートが開示されており、「何をすればランクが上がるか」が明確。

高収入志向向け:インセンティブ型と賞与実績

「実力には自信がある。やった分だけ稼ぎたい」という方は、成果報酬の比重が高い企業を狙いましょう。

  • 特徴: 基本給は標準的だが、成果とボーナスが連動していて、インセンティブ制度が充実している。
  • 評価制度例: 入会1名獲得につき〇〇円支給、校舎目標達成でボーナス係数1.5倍など。

転職者の声から見るボーナスのリアル

Aさん(26歳男性・個別指導 → 大手集団塾)

「転職後は年間80万円に。授業準備は大変になりましたが、生活の不安が消えたのが一番大きいです。」

Bさん(32歳女性・教室長 → 教育IT企業)

「教室長の時は数字のプレッシャーで胃が痛い毎日でした。今は土日休みの教育関連企業で、ボーナスは固定で年2回。精神的な余裕が全然違います。」

このように、必ずしも「塾講師」にこだわらず、教育業界内での職種転換も有効な選択肢です。

キャリアアドバイザーが教える好待遇企業の内情

求人票だけではわからない「隠れた優良企業」を見抜くための専門的な視点をお伝えします。

  • 【注意】「固定残業代」の仕組みに注意
    • 「月給30万円」と記載されていても、内訳が「基本給18万円+固定残業代12万円」の場合、ボーナスの算定ベースは18万円となるケースが多くあります。

固定残業代と基本給が明確に区別されているかをしっかりと確認することが重要です。

望ましいのは、給与の内訳が求人票に明記されており、入社前にその詳細を把握できる企業です。さらに、ご自身の働き方や生活設計に合った給与体系を持つ企業こそ、本当に「好待遇」だと感じられるでしょう。


まとめ:ボーナスを掴み、理想のキャリアを実現

ボーナスは、単なる収入以上の意味を持ち、あなたの仕事への「評価」を映し出す鏡です。

もし現在の職場で、あなたの努力が正当に評価されていないと感じるなら、それはあなたの能力の問題ではなく、現在の環境が合っていない証拠かもしれません。

理想のキャリアと生活を実現するためには、あなたの努力と実績に見合った適正な評価をしてくれる職場を選ぶことが不可欠です。生徒の成長を支えるという大切なキャリアをより豊かなものにするために、新しい環境へと一歩踏み出すことを検討してみましょう。

この記事の監修者

教育転職ドットコム 田中

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教員の道を志すもまずはビジネス経験を積もうとコンサルティングファームに入社の後、リクルートに転職。人事採用領域と教育領域で12年間、法人営業および営業責任者として従事し、年間最優秀マネジャーとして表彰。退職後、海外教育ベンチャーの取締役などを経て株式会社コトブックを創業。大手学習塾や私立大学など教育系企業のコンサルティングなど教育領域に関する知見を活かし、教育領域の転職支援を行う傍ら、京都精華大学キャリア科目の非常勤講師も務める。

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